「大切なお金」:商売人マインドの無い人が起業する危険性

大切なお金

ミサ
またもや朝ドラ『あさが来た』から。

主人公あさの嫁入り前後の頃の台詞です。

会話の流れは失念してしまったのですが、14~5歳のあさが、お金のことを話すのに「大切なお金」と言ったのが印象に残りました

 

商売人にとってのお金とは、「私が存在する意味」と同じ

あさの台詞を聞いて、「へえ、あさがお金の大切さを知ってるの?」と思ったのは、あさのモデルが三井という豪商のお嬢様だったからです。

当時、御大家のお嬢様といえば屋敷の奥まったところに住み、女中にかしづかれ、それこそお尻を拭くのさえ女中にさせているような存在です。することといえば、お茶、お花、お習字、お琴などの習い事。商売やお金とは縁遠い立場でした。

にもかかわらず、あさが「お金が大切なものだ」ということを知っていたことに、私は驚きを感じました。

「お金が大切」という認識は商売人でない人も持っています。しかし、商売人が言うところの「お金が大切」という言葉には、もっと熱くてどろどろとした、例えれば炉の中の鉄のような熱がこもっているのです。

なぜなら、生産活動をしない商売人にとって、居場所は「お金のフロー」の中であり、お金こそ「商売人の存在する意味」を表すものだからです。

 

私は、最近世界の片隅で話題になっている神戸の商売人富坂登美子(仮名)の娘として育ちました。

私は母よりも、サラリーマンだった父との仲が良かったこともあり、完全な商売人でありません。むしろ、商売とはかかわらせたくないという母の意向もあって、商売人的思考からは遠いところで育ちました。

しかし、母をはじめ叔父(母の実弟)、伯父(父の実兄)など、無から有を生み出すことにたけた人たちが近くにいて、商売人の精神:マインドは、見知っています。

 

起業ブームの落とし穴

最近、主婦の起業ブームがあり、手芸品作家になるとか、取った資格を生かして自宅でサロンを開くとかなどのビジネスモデルが憧れのまなざしで見られています。

起業するというと、目新しい感じで幻惑されてしまうのですが、ようはお商売を始めるということです。

で、富坂登美子(仮名)の娘としてちょっと危惧しているのが、商売人マインドの無い人が商売を始めてしまう危険性なんですね。

 

そもそも商売人とは何でしょう?

物を売ったら商売人でしょうか?

いいえ、違います。それは単に商売をしたというだけのことで、それで商売人になれるわけではありません。

士農工商の役割分担がはっきりしていた時代、商人は農・工の人々とは違って、自分で何かを作ることはしませんでした。そのかわり作物や工芸品を買い取って売ることで世の中をまわす、いわば血液を循環させる心臓のような働きをしていたわけです。

 

現代でも商売人は常に

  • 世の中で、何が不足しているか?
  • 何があれば、人々は満足するか?

を知るためのアンテナに磨きをかけ、

  • 不足している物を調達し
  • 人々を満足させる物を作り出して

利益をつけて人々に売るのです。

この「商売の仕組み」は登美子のような小売商から、大商社「双日」まで同じです。

登美子の例を再度上げれば、

  •  赤ちゃん用の外出着は、三宮のファミリアで買えるが、普段着がなかった
  •  三宮まで出なくても、近所で普段着が買えたら嬉しいよね?
  •  赤ちゃんの普段着は売れるかも

というアンテナの反応があって、赤ちゃん用の普段着を売り始めたのです。

  •  アロマコーディネートの資格を取った
  •  アロマが大好き
  •  アロマオイルを売る店を始めよう

というよくある主婦起業とは違う点、わかっていただけますでしょうか?

起業主婦の場合、まず自分ありきなんですね。自分が売りたい物を売ろうとする。

私が好きなアロマ → 私みたいにアロマを好きな人もいるはず →アロマオイルを売る店を作ろう

しかし、登美子をはじめ商売人の場合は、まず他人ありきです。

他人の欲求に応じて、売れる物を売るのが商売人マインドなんです。

 

商売人が「金の匂い」を追い求める嗅覚は、執念深い猟犬のよう

商売というのは(誤解されがちなんですが)単にお金を稼ぐことではないんですね。

「まだ誰もが気づいていない小さい滝に気づき、そこに魚を取るしかけをつける」ようなことで、それが商売人が日々行っている「商売」の本質です。

商売人は、「金の匂い」を追い求めます。その執念深さは獲物を追う猟犬のようですが、実際の貨幣の匂いを捜しているのではなくて、お金を生み出す小さい滝を捜しているのです。

私の叔父(登美子の弟)の例で言うと・・・

彼は中学生のとき近所のパン屋と交渉して、登校前に大量のパンを予約買い付けし、昼休みに出来上がったパンを級友相手に売って、お小遣いを稼いだそうです。

戦後の自由な時代だからこそできたことですが、彼は通学しながら、もしも学校でパンを買えたら級友たちは買うだろうというニーズに気づいて、近所のパン屋をマッチングさせ、お金を生み出すことに成功したのです。

 

 

まとめ:商売人マインドの無い人が起業するのは危険

 

商売人マインドというのは、勘とか、反射神経みたいなものなのです。

経験すれば学べるかというと、経験しても身に付かない人もいることを正直に言いましょう。

ぼんやりと学校に通い、「昼休みになったらお腹がすくのは当たり前」と思っていたら、学校でパンを売ることなど100年経っても思いつかないでしょう。

そこで、そのアイデアを思いつくかどうか、実行するかどうかが、商売人かそうでないかの違いなのです。

もしも、「私は思いつかないなー」と思う方は、起業プランを練り直したほうがいいと思います。

なぜなら、起業したら次から次へと「小さな滝」をみつけて、それに合ったしかけを作っていかないといけないからです。創業当時から味を変えないラーメンの名店なども、実はずっと味は変えています。そうでないと常連客に飽きられるからです。

 

ひとつだけ、商売人マインドを身につける訓練があるとすれば

  •  自分が感じている不都合に気づく(例:お腹が空いても学校ではパンを買うことができない)
  •  自分以外の人が感じている欲求に気づく
  •  物を動かすことで自分に利益が生じるようなしかけを考え付く
  •  実際にしかけをつける勇気を持つ
  •  しかけが利益を出すのを待つだけの辛抱強さを持つ
  •  利益が出ないとわかったときはすぐに止める

以上を、日常生活のなかで繰り返すことですね。

「これを売りたいから売る」じゃなく、世間に流れる匂いを良く嗅いで、お金の匂いのする小さい滝をみつけるようにしましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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主婦起業を応援する「起業専門タロット占い師」です。 忘れっぽくても目標を見失わない! 決意と行動をひも付ける手帳「nicca branding diary」も制作しています。