マルコによる福音「信じる者は、毒を飲んでも決して害を受けず、病人に手を置けば治る」

なぜ、人は寒々しいのか?

寒々しい考えを、考え続け

寒々しい結論に納得し

寒々しい部屋で、

寒々しい妻を見る。

中年になった娘は離婚を考えながら食器を洗い、

孫は液晶パネルに魂を取り込まれてしまったように見える。

なぜ、この年まで気が付かなかったのか?

人生は有限だと。

いつまでも若くはないと。

目が悪くなることも、足が弱ることも他人事のように思っていた。

もう運転もできない。

どこに行くにもバスの運行表に従わなくてはならぬ。

一生懸命に建てた家は広すぎて、

気まぐれに買った物は皆、思い出よりも後悔を滲ませる。

何も無いより、もっと悪い。

ちゃぶ台の上に、嫁が送ってきた528Hzの音叉がある。

「この音を聞くと良いことがあります」

「良いことがあると信じるならね」

とカードに書いてあった。

 

そうだなあ。良いことがあると信じよう。

良いことがあると信じよう。

良いことがあると信じよう。

まだ歩くことができるし、食べることもできる。

トイレに行くこともできる。

目も見える。

明日の朝は、とっておきのコーヒーを入れて、雪の庭を楽しむとしよう。

 

 

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